VUCA時代における教育の可能性とは
先日、IISIA公式インスタグラム(http://instagram.com/iisia_official)にて一番懸念している『我が国の社会問題』について簡単なアンケートを実施したところ、『教育』に関して懸多くのご回答を頂きました。
そこで今回は、我々が生きている現代社会において、なぜ教育を受ける必要があるのか、現代社会における教育の重要性を考えていきます。
その際に、世界人権宣言第26条「初等教育は、義務的でなければいけない」という条件を前提に以下、論述致します。
前回の記事でも言及致しましたが、現代社会はVUCA(不安定・不確実・複雑・曖昧)時代であると捉えることができ、世界は急速に変化・進展しています。そのような局面において今後の「教育」の在り方次第でが、新しい課題を解決する役割を担うことができるかが決まっていきます。日々新しい問題が発生し、直面する中において、カリキュラムを含め、新たな科学に関する知識も進化させていく必要があるのではないでしょうか。
OECD(経済協力開発機構)では、2015年より『OECD Education 2030プロジェクト』 を進めていますが、”Need for new solutions in a rapidly changing world (急速に変化する世界における新たな解決策の必要性)”について3つの課題提起をしています。
1.環境 2.経済 3.社会 です。
上記のトレンドは、グローバルにおいて既に人々の生活に影響を与えており、今後も影響を及ぼし続けます。OECDのEducation 2030プロジェクトは国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも貢献するものです。
2022年6月4日にNGOや国際機関が集まったNature Communication Workshopにおいても、早期の環境問題解決に向けた行動を始めるには、子どもたちには
「自然保護の概念」
「環境に配慮をすることの重要性」
「環境問題解決に向けての自分の役割」
「他の地域に自分の行動がどう影響しているか」
という4つの項目の重要性を強調していました。
そして教育を受けるということはWell-beingの重要な要素の一つであることから、弊研究所も日々国内外情勢に関する調査研究及び教育活動を行っております。
以下OECD The Future of Education and Skills Education 2030引用
“Education has vital role to play in developing the knowledge, skills, attitudes and values that values that enable people to contribute to and benefit from an inclusive and sustainable future”
(教育には、包括的且つ持続的な未来をつくることに貢献し、そしてそこから恩恵を受けることができるような知識やスキル、態度や価値を発展させていくのには必要不可欠な役割を果たす)
教育の重要性を再認識し、我が国の教育をより改善していくことはPax Japonica(パックス・ジャポニカ)の実現に向けた一つのステップなのではないでしょうか。
社会貢献事業担当 中野陽子拝
参考文献
OECD. 2018. The Future of Education and Skills, Education 2030. [Pdf] Available at: E2030 Position Paper (05.04.2018).pdf (oecd.org). [Accessed on 26 July 2022].
前回の記事我が国に必要なイノヴェーションとは下記からご覧ください。