自己治療仮説から見る非行の世界
先日9月22日、反社や半グレなどの分野で研究されている社会学者の廣末登様にお会い致しました。廣末様は、9月23日の「世界一受けたい授業」でいわゆる闇バイトの脅威についてご出演され警鐘を鳴らし、現在注目を集めております。
反社や半グレと呼ばれる団体に生まれながら所属、あるいは何等かの形で関与してしまった方をどう社会的包摂していくべきか討議するため、「社会的包摂のための”慈愛”プロジェクトの第三弾(11月11日)でご講演頂く予定です。
生まれた家庭により子供の道が一定程度決まってしまうことが研究でも提唱されており、読者の皆様もある程度想像できるかと思います。反社や半グレと呼ばれるグループにおいても同様で、この社会的構造を以下の例から説明します。
例えば、ある家庭で離婚が成立したとする。そして母親に新たな彼氏ができると、これまで母親としての役割を忘れ女性としての役割へと変遷する。そうなると子供が邪魔な存在になり母親や新しい男性から虐待を受けるようになる。すると子供は逃れようと薬物や素行の悪い団体に居場所を求めるようになり、無料で薬物が手に入るだけでなく金銭的な収入を得ることで抜け出せない居場所が形成される。
このように自身が抱える困難や苦痛から緩和されるよう、ある行動によりもたらされる効果に頼るようになることを掲題の「自己治療仮説」と呼びます。更に現在の社会のようなSNSなどが高度に発達して地球上誰とでも繋がれる時代においては、容易に「自己治療仮説」が機能してしまう環境にあります。それはもはや誰にでも身近な問題であることを意味しているというのが卑見でございます。
弊研究機構としてもこうした問題が普段メディアで取り上げられないからこそ一般社会レベルにおいて討議する必要があると考えます。
是非、皆様のご参画をお待ちしております!
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社会貢献事業担当 岩崎 州吾 拝