人生100年時代(業務推進ユニット“Pax Japonica からの昇華”Vol.6)

昨日(28日(水))、弊研究所会長・原田武夫の大阪出張への同行で業務終了後に本年4月13日から大阪市の人工島「夢洲」で開催されている「2025年日本国際博覧会(略称「大阪・関西万博」)」に行ってまいりました。皆様はもう行かれましたか?19世紀半ばにイギリスで始まり、世界各地で様々なテーマで開催されてきた万博も国際博覧会局(BIE)公認の登録博覧会と、認定博覧会を合わせて開催数が170回を超えています。日本では1970年(昭和45年)に日本ではじめて大阪千里丘陵にて万博が開催され、日本では以下の通り今回の大阪で6回目の開催です。
【我が国における今までの万博開催】
1. 日本万国博覧会
1970年(昭和45年)大阪千里丘陵にて開催
2. 沖縄国際海洋博覧会
1975年(昭和50年)沖縄県本部町にて開催
3. 国際科学技術博覧会
1985年(昭和60年)筑波研究学園都市にて開催
4. 国際花と緑の博覧会
1990年(平成2年)大阪鶴見緑地にて開催
5.2005年日本国際博覧会
2005 年(平成17年)愛知県瀬戸市南東部、豊田市、長久手町にて開催
過去に開催された5回の万博のうち、「大阪万博」「沖縄海洋博」「つくば万博」「愛・地球博」においては株価が大きく上昇し、様々な国がそれぞれの国益を主張し合う中で、人的ネットワークが形成され、経済的統合が進展してきました。今回の「大阪・関西万博」開催では、単なる国際交流の場だけではなく、国家間の政治的、経済的なパートナーシップを構築する機会となるのか。新たな外交関係が築かれるきっかけとなるのか。また日本経済や大阪・関西の地域経済活性化、中小企業の経営強化ができるのだろうか、と国民全員が疑問に思っているのではないでしょうか。
今回「大阪・関西万博」のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」ですが、今の我が国を俯瞰してみたところ、そのテーマを実現するため自らが主体となり未来に向けて行動を起こす「チーム活動」が、果たして我々にはできているのでしょうか。
私としては、あまり胸を張って「はい、できています」とは言えません。
1990年代後半に急速に進んだ携帯電話やインターネットの普及、2010年以降には世間一般にもAIが本格的に注目され始め、「デジタルネイティブ」という「インターネットが存在していて当たり前」世代の若者においてはメールやチャットでのやりとりを中心に行ってきたことから、対面コミュニケーションに苦手意識を持ちやすい傾向にあります。デジタル画面との1対1のコミュニケーションはとても楽なのですが、数人が集まった時には「何を話す?」「ネタがない」など、硬直することが多々見られるのではないでしょうか。
どんなに「チーム活動」や「結束力」といっても机上の空論で、豚に真珠、猫に小判でしかない私と同年代や下の世代の知人を見たときにそう思ってしまいます。
会長・原田武夫においては、かねてよりアントレプレナーシップについて述べております。
昨年11月においては、リスキリング及びアントレプレナーシップの推進をするべく、昨年11月「東京大学工学系研究科『医工学概論』」にて『アントレプレナーシップとは何か?~実学及び理論からのアプローチ~』と題して講義を実施いたしました。この講義では、「医」「工」の視点を念頭に置きつつ、同時に実学と理論の観点から枢要な点を認識し、単に聴講するだけではなく「応用課題」について受講生たちとも議論を行い、最終的には自律的な学びへの移行を自ら促していくべく、収益性のある事業創造とその安定的な維持・発展と言う観点でアントレプレナーシップの在り方を分かりやすく説明しております。現在、我が国社会において頻繁に語られている「アントレプレナーシップ」という概念そのものから説き起こし、なぜ今、それが我が国において必要なのかをまずは理解し、その上でアントレプレナーシップの「やり方」として causation と effectuation について学びつつ、両者を比較、さらにはそこでカギとなる「事業化」の更に中核である monetization について学ぶと共に、事業の持続可能性を確保するための要素としての human resource managementや資本政策等の基本について講義を通してワークショップ形式で学んでもらいました。本講義では、医学及び⼯学の融合領域において、互いの分野のニーズとシーズを理解し、実⽤化プランを描くのに必要な知識を得るべく、最先端研究を⾏っている学内の医学系研究者と、学外の講師を毎回招き、最新の研究成果の講義を行っております。
本年度においてもまた秋ごろ、会長・原田武夫による講義を実施する予定です。
私は、会長・原田武夫の講義を聴講することで自分自身のコミュニケーション能力の欠如はもとより情報共有の不足、目標設定の不明確さなどが更に課題となっていることを改めて実感しました。リスキリングは年齢関係なく若い世代だけでなくミドルシニア世代にも重要です。人生100年時代と言われる現代社会において、スキルや知識のアップデートをしなければならない今、会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」の全会員や学生と一丸となり可能性を広げていきたいと考えております。
弊研究所と関わったことがある方が1人でも多く、新しい価値の創造を実現していただきたいと思います。
弊研究所の社会貢献事業は、会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」の会費から生じる利益の50パーセントを用いて、輝くイノヴェーションをもたらす人財の育成と助言、そして情報リテラシーの研究開発と普及を行っています。
会員の皆様に支えて頂きながら、グローバルに活動しつつ、社会貢献事業を推進できております。衷心より御礼申し上げます。
今後とも何卒ご指導ご鞭撻のほど賜りますよう、お願い申し上げます。
会員登録はこちらから:https://haradatakeo.com/ec/entry/rank/new
業務推進ユニット 大坪智美 拝