【総まとめ】2024年度社会貢献事業 (“情報リテラシー”教育の発展とその向こう側(Vol.27))

個人事業主の方は確定申告の時期、法人の場合は決算月であることも多く、年度末忙しくされている方が多いと思う。・・・ということで、本社会貢献事業ブログでも弊研究所2024年度社会貢献事業の総まとめをしたいと思う。弊研究所の社会貢献事業は、会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」の会費から生じる利益の50パーセントを用いて行っている。入会時に「会員規約への同意」と「社会貢献事業への同意」をされることで、会員の皆様に弊研究所を通して社会貢献事に参画していただく仕組みである。月毎にその内容を振り返ってみよう。
2024年4月…・世界経済水フォーラム出席(inオランダ・ロッテルダム)/・国連大学AI会議出席(inマカオ)
5月…東京大学1年生向け主題科目「UT-ONE」企業訪問受け入れ実施①
6月…国連大学マカオ研究所との共同ウェビナー実施
7月…・Project Pax Japonica説明会実施/・UNUグローバルAIネットワーク参画/・東京大学1年生向け主題科目「UT-ONE」企業訪問受け入れ実施②
8月…広島大学生インターンシップ実施
9月…・ひろしま好きじゃけんコンソーシアム参画/・IISIA読書会第1回、第2回実施
10月…・グローバル・グリーン成長週間(GGGI)出席(in韓国・ソウル)/・IISIA読書会第3回
11月…・広島大学75+75周年・東広島市制施行50周年記念特別講演会実施/・国際刑事裁判所(ICC)表敬訪問(inオランダ・ハーグ)/・第16回ピータードラッカーフォーラム出席(inオーストリア・ウィーン)/・IISIA読書会第4回、第5回実施
12月…・露・サンクトペテルブルク国立経済大学との協定更新/・ヨーロッパ出張報告会実施/・IISIA読書会第6回、第7回実施
2025年1月…東京大学共同研究 近赤外線SSPD単一光子検出器導入
2月…・学生アイディアピッチコンテスト審査員参加 (ひろしま好きじゃけんコンソーシアム関連)/・「IISIA音楽を聴く会」実施(NHK交響楽団賛助会員関連)/・IISIA読書会第8回実施
3月…2024年度社会貢献事業報告書作成
社会貢献事業の柱としてまず挙げられるのが「アントレプレナーシップ教育」である。弊研究所としては、真のリーダーシップに必要なのは“情報リテラシー”教育を含むアントレプレナーシップ教育であると考えており、その中で必須となるのが以下の図に示される思考の枠組みだ。
(図:類推法による情報リテラシーの全体像)

(参照:原田15, pp.140-141.)
上記図の「①振り返り」および「②因果関係=歴史法則の発見(思考の枠組み)」においては、利権構造を含む歴史の正確な把握と、膨大な知識のインプットが必要不可欠である。また、それらを元に行う「④直観=気付き(非論理的)」は、人間に備わる機能であると考えられる非論理的な思考である。従って、今後膨大なデータベースを組み込んだAI(人工知能)が導く未来予測が可能だとしても、人間の直観力による④の部分に関しては現在人工知能(AI)では代替することが難しいと言うことができる。人工知能(AI)がアップデートされていく社会においては、益々人間の「気付き」の部分が重要視されることはほぼ間違いないのである。
要するに、
(1)可能な限り正しい過去を学び、
(2)今について定点観測をし、
(3)その結果未来について「こうなるのだ」とバックキャスティングをした上で、
(4)「演繹法(deduction)」(=前提となる正しいメッセージ(一般論)がまずあり、それを個別の事象に適用し、正しい主張・答えを導く方法)と、「帰納法(induction)」(=複数の事象や主張を集め、その結果から規則性を発見する方法)による論理的思考から、
(5)他者を巻き込みながら自らがプレイヤーとして実践することで、未来に向けて新しい現実を創っていく。
これが、弊研究所の示す“情報リテラシー”であり、今後より多くの人々に知っていただき、共に実践していきたい考え方である。弊研究所では、これらを唱えるだけではなく今年度8回に渡る「IISIA読書会」を通して、学生に対するアントレプレナーシップ教育を実施した(詳細はこちら)。また東京大学1年生向け主題科目「UT-ONE(ユーティーワン)」とのコラボレーションでは、東大生約50名に対して「未来シナリオ」をキーワードとした企業訪問を実施し、未来のアントレプレナー創出に尽力した(詳細はこちら)。その他、広島大学学生のインターンシップの受け入れや、広島大学75+75周年・東広島市制施行50周年記念特別講演会における弊研究所代表・原田武夫による「世界で一番やさしいリスキリングとアントレプレナーシップの授業」なども実施した。
また、弊研究所のヴィジョン「Pax Japonica(パックス・ジャポニカ)」実現のためのプロジェクトの一環として行った、国連の正規機関である国連大学マカオ研究所との共同オンラインセミナー「生成AIと外交-その先に待ち受けるものー(原題:Generative AI and Diplomacy : What’s Beyond?)」は、同テーマにおける人々の関心の高まりを感じる機会であったと共に、弊研究所における研究活動及びグローバル社会に対する提言活動が国内ステークホルダーを超えて、グローバル社会の要路に対して着実にインパクトを与えていることを明示した機械であったと考えている。さらに上記のみならず、定期的な海外出張による海外ステークホルダーとの関係構築など、国内に留まることなく弊研究所のリーチを拡大することができた。これは、弊研究所の今後の活動拡大を支える基盤となる。
さて、ここまでざっと2024年度の社会貢献事業を振り返ってきたが、今年度は「アントレプレナーシップ教育とグローバル」をキーワードとした活動が展開できたのではないだろうか。
弊研究所では毎年1年間の社会貢献事業をまとめた報告書を発行している。本年2024年度も、上記の取り組みを含む社会貢献事業を集約し「2024年度社会貢献事業報告書」を作成した。今週末(=8日)に控える会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」ゴールド会員様限定懇親会では、早速完成したパンフレット版の報告書をお披露目する予定である。同懇親会に参加される方には是非楽しみにお越しいただきたいと同時に、本ブログ読者の皆様には、弊研究所の公式ホームページ(https://haradatakeo.com/tocompany)をご参照いただき、本年3月9日(日)以降はこちらのリンク(https://form.run/@bdg-bRkvyst4YVPktvUGhAuk)よりぜひダウンロードしてご覧いただきたい。(※2024年3月9日00:01よりアンケートへの回答が可能となります。またご回答完了後、回答完了画面にて2024年度社会貢献事業報告書(日本語版)PDFのダウンロードが可能です。)
さて今回のブログでは、2024年度社会貢献事業の総まとめを行った。こうして改めて1年を振り返ると、弊研究所の社会貢献事業は、会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」会員の皆様、そしてその他多くの関係者の皆様に支えられながら、国内ではもちろん海外でも実に幅広い場面で活動を実施させていただいたとわかる。これらについて凝縮した渾身の「2024年度社会貢献事業報告書」については、ぜひ一人でも多くの方にご覧いただきたい次第である。それでは、今週日曜日(=9日)の2024年度社会貢献事業報告書ダウンロード解禁まで、しばしお待ちを!
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【あとがき】
今回初めて「2024年度社会貢献事業報告書」というパンフレットの作成を担当させていただきました。当報告書を発行するにあたり弊研究所会員制サーヴィス「原田武夫ゲマインシャフト」会員様、東京大学「原田武夫ゼミ」卒業生、IISIA読書会参加学生など様々な方からのご協力を賜りました。まずはご協力頂きました関係各位に心より御礼申し上げます。
今年度(2024年度)は国連大学マカオ研究所との共同ウェビナーでの国外研究者との交流や、定期的な海外出張による海外ステークホルダーとの関係構築など、国内に留まることなく弊研究所のリーチを拡大することができました。また世界各国で選挙が行われた2024年度、長年の政権が変わり新たな首相が誕生した国や、再選という形で首相の座に戻ってきた話題の人物など、世界は脱皮をしたように新たなフェーズに突入したように感じます。そのような時代だからこそ、歴史を正しく認識し、理解するためのアントレプレナーシップ教育による若者人財の育成はより一層需要を高め、“予見的ガヴァナンス”に基づく社会貢献事業は、我が国からグローバル社会へと伝播していく平和、すなわち「Pax Japonica(パックス・ジャポニカ)」へ我々を必ず導くと信じております。
末筆ではございますが、当報告書を発行するにあたりご支援・ご協力頂いた皆様に深く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。今後とも弊研究所の社会貢献事業へご理解・ご協力賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。また短い期間ではありましたが、諸事情により私が執筆する社会貢献事業ブログは今回で最終回となりました。本日までブログを読んでくださった方、ブログに対するご感想を残してくださった方、ブログの更新を楽しみにしていると声を掛けてくださった方、この場を借りて皆様に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。心からの敬愛の念を込めて。
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【参考文献】
[原田 15] 原田武夫, 「世界を動かすエリートはなぜ、この『フレームワーク』を使うのか?」, かんき出版(2015).
※当ブログの記述内容は弊研究所の公式見解ではなく、執筆者の個人的見解です。
事業執行ユニット 社会貢献事業部 田中マリア 拝
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